SPDCAサイクルって知っていますか?
品質管理のマネジメント力の向上のために開発されたのがPDCAサイクルというシステムであり、我々がよく聴く言葉だと思います。
これを更に改善したのが、SPDCAサイクルと言います。
通常のPDCAサイクルは「P(Plan)」で計画を立てて「D(Do)」で実行、「C(Check)」で評価して「A(Action)」で改善というサイクルを繰り返すことで、業務を常に改善しながら進めていく手法です。
それに加えて、SPDCAサイクルは前段階としてS(Survey)の調査をしっかり行うことを重要視しています。
前身となるPDCAサイクルは1950年代、品質管理の父といわれるW・エドワーズ・デミングが提唱したフレームワーク(枠組み、考え方)です。
このSPDCAサイクルはガバナンス(経営の健全性のある管理体制)の強化にも繋がります。
ここで少し詳しくSPDCAをチェック
Survey(調査)
どの様な場所に住んでいて、どのような環境なのかを知る必要があります。
疾患や、家族構成、希望などもこの調査に該当します。
例)
独居高齢者や老老介護であれば介護力が足りないので、より自立支援が必要
転倒歴から骨折があれば自宅内の安全な移動手段の確保
段差が多ければ段差昇降のためのピックアップや杖歩行の獲得が必要かもしれない。
進行形疾患であればより継続性の高いリハビリの提供が必要であり、薬剤との調整も必要かもしれないなどetc……….
Plan(計画)
目標・目的を設定し、実行計画(アクションプラン)を立案します。その際、ただ闇雲に目標設定をし、過去のやり方を踏襲した計画を立てるのではなく、なぜそのような目標を立てるのか、なぜそのような実行計画を立てるのか、自らの仮説に立脚した論理的なPlanを意識する必要があります。
このための具体的なプランニングのためにSurvey(調査)が入ってきたのですね。
ここがしっかりしないと漫然としたリハの温床となります。
Do(実行)
計画を実行に移します。
Check(評価)
実行した内容の検証を行います。特に計画通りに実行できなかった場合、なぜ計画通りに実行できなかったのか、分析を入念に行う必要があります。また、課題抽出の際には、定量的なデータだけでなく、動作分析なども積極的に活用されるべきです。
数値は比較しやすいですが、実際に数値化が困難な場合は文章や動画などの情報共有なども活用されれば良いと思います。特に歩行や動作訓練などでは写真や動画などの共有は他事業所や家族、ケアマネージャーの方々にも分かりやすく共有伝達できます。
Action(改善)
検証結果を受け、今後どのような対策や改善を行っていくべきかを検討します。Checkで仮説の検証、要因分析がしっかりと行えないと、誤った対応策を立て失敗することがあるため、注意が必要です。
ここでは具体性と期間を定めて目標を定めます。
上記の図のように時間が経過するほどにしっかり開店したSPDCAサイクルは品質を向上します。
通所リハビリや訪問リハビリテーション事業所のSPDCAサイクルは大きくこういう流れがあります
最後に
デイケアの卒業にもこのSPDCAサイクルが必要となってきます。
どんな場面でも活用できますので、この考え方をドンドン活かして、自身の成長戦略にも活用していきましょう。
ここまで読んで下さりありがとうございます(;^ω^)