疼痛機序(とうつうきじょ)
疼痛とは「実質的な組織の損傷により誘発される不快な感覚的,感情的体験」と定義される。つまり組織的な侵襲に伴う『痛み』と感情的、心裡社会的に修飾された『痛み』に大別される。前者は侵害受容性疼痛として生理的疼痛に区分され、急性痛などがそれにあたる。後者は組織が修復しても残る疼痛であり、心理的な要因が影響する非生理的疼痛である。いわゆる慢性疼痛である。
糖尿病(とうにょうびょう)
糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖(血糖)が増えてしまう病気です。インスリンは血液中のグルコースをグリコーゲンとして筋肉や肝臓に貯蔵する働きを持ちます。それにより血糖を下げる働きとなります。
血糖値が何年間も高いままで放置されると、血管が傷つき、将来的に心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、より重い病気(糖尿病の慢性合併症)につながります。また膵臓からが血糖値を上昇させるグルカゴンというホルモンもありますが、糖尿病はこのグルカゴンの働きも低下しており、低血糖症状による冷や汗、意識レベルの低下、重度の場合は昏睡も生じます。
1型糖尿病
インスリンを作る膵臓の細胞が何らかの原因でこわされることで、インスリンが作られなくなり、糖尿病になります。子どもや若年者に多くみられます。
2型糖尿病
インスリンの分泌が少なくなったり、働きが悪くなるために起こります。おもに中高年以降にみられますが、若年者の発症も増加しています。日本の糖尿病患者さんの約90%が2型糖尿病とされています。
日本人は遺伝的にインスリン分泌が弱い人が多いといわれています。遺伝的な体質に過食(特に高脂肪食)、運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣や加齢といった要因が加わり、発症するとされています。このため、2型糖尿病は「生活習慣病」ともいわれるのです。
また、肥満がなくても、内臓脂肪が増える「メタボリックシンドローム」と呼ばれる状態になると発症しやすくなります。肥満や体脂肪率が高くなると糖尿病になりやすくなる原因はインスリン抵抗性を高めるレジスチンというタンパクが脂肪から分泌されためです。
⇒関連用語:生活習慣病、肥満