七つの習慣スタート
最近、刺激を受けた経営者の集いで、七つ習慣の話と目標設定の話とダイアリー(日記帳)についての話が出ていました。
僕は七つの習慣自体は実践していたのですが、改めて皆さんの取り組みが具体的で実践主義なことに関心して、それから毎日欠かさず目標設定の実践に励んでいます。
一つは走る事にしました。晴れた日は走る。雨の日はスクワット100回。読書を毎日すること、経営計画や開業に必要な書類業務を作る事にしました。
まずは、今のところ毎日晴れている時は走っているので自分との約束は守れているようです。
さて読書なんですが七つの習慣を読むことにしました。
七つの習慣をざっくり解説
まずは七つの習慣の基本的なルールとして第一の習慣から第七の習慣までの順番で守る必要があります。
これはどんなことでもそうですがいきなり大技からスタートしては怪我のもとです。
地道に最初は基本からマスターし徐々に展開していきます。ではこのルールに従って第一から順番に守っていきましょう。
第一の習慣 『主体的である』
人は自分に何かがあると主体的に動くときと、反応的に動くときがあります。
主体的に考えたり行動したりするときは理性や意志の力で自分で選んでいるので『主体的』です。
それに比べ感情で判断したり行動することは自分の意志で選択していないので『反応的』です。
例)友人や恋人と喧嘩をしてしまった。
主体的:冷静になるまで時間を空けよう。怒らずに自分の考えを冷静に伝えよう。自分が許して欲しいのなら相手も許そう
反応的:無視する。怒鳴る。不機嫌になる。相手に自分の怒りをぶつける。泣く
完全に自分の意志で行動する事が人間に出来るのかは分かりません。
ですが、この本では主体的(自分で選ぶ)に行動することで自分の行いに責任をもつことが大切だと教えてくれます。
反応的(感情的)な感性で行動すれば悲観的になったり怒りに自分の行動を決定づけてしまい。後で後悔することも多々あります。
責任を持つということは今の自分は過去の選択の結果だと認める事。つまり未来の自分は今の選択で出来るということです。
ここでの自己選択に用いる良い材料があります。自覚・良心・想像・意志です
第二の習慣『終わりを決めてから始める』
これに関しては、簡単に言えば目標設定をしてから行動に移すということです。
やっていくうちに形が出来るものは予測不可能です。
例えば毎日走っていても痩せるか分かりませんし健康になるかも分かりません。
自分では頑張っているつもりなのに、体重が変わらなかったり走り過ぎて疲労骨折や心不全になるかもしれません。
逆に目標が先に決まっている場合はどうでしょうか?
痩せることが目標であればどの程度走れば良いか分かりますし、健康を意識するのであれば心拍数を測定しながら走るでしょう。
自分が目指すもの、大切にしたいものを頭の中に植え付け、そのイメージどおりになるように日々生活していれば、人生が望まない方向に進んでいってしまうことはないはずだと筆者は書いています。
この習慣を身につけるには、「個人のミッションステートメント」を書くのが効果的です。
ミッションステートメントとはポリシーやモットーのようなものです。
書くことで実際に自分に言い聞かせたり、振り返りが出来るので書くことが大切です。
思いつかない場合は、好きな名言集の言葉やことわざを書いてみればいいと思います。
その名言をミッションステートメントとして、そうなるにはどうすれば良いのかを考えれば第二の習慣『終わりを決めてから始める』が出来るようになります。
第三の習慣『一番大切なものを優先する』
第二の習慣で目標設定して逆算して行動するように考えましたが、第三の習慣では優先順位をつけて最優先事項から手をつけるという事です。
この時に優先事項を決めるのに役立つものが『緊急性』と『重要性』です。
①重要で緊急性の高いもの
②重要だが緊急性の低いもの
③緊急性が高いが重要でないもの
④重要でなく緊急性もないもの
このように分けて考えると分かりやすいと思います。
ここで肝心な事は何かというと時間は有限であるという事です。
ほとんどの仕事には期限があるので、おのずと出来ることと出来ない事が出てきます。
そこで『イエスと言える意志』と『ノーと言える意志』が大切になってきます。
これは他人だけでなく自分にも言えます。
問題を先延ばしにしている場合は自分にイエスもしくはノーと言わなければいけないタイミングがあります。
勿論これは他人に言う場合も一緒ですが、④の重要でなく緊急性のないものが①重要で緊急なものを邪魔するならば『ノーと言える意志』が大切です。
他の物をノーと言わなければ最優先事項にイエスとは言えないのです。
良い方法にプランナー(予定表)があります。
プランナーは手帳でもカレンダーでもスマホでもいいのですが自分がよく見直すものが良いでしょう。
僕はスマホだったのですが経営者の集いで手帳がカッコよかったので手帳を買うことにしました。
第四の習慣『WIN-WINを考える』
第1から第3までの習慣は私的成功であったのに対し第4の習慣からは公的成功に移行します。
私的成功とは簡単に言えば自分の行動に責任を持ち『自分自身で運命を切り開くことが出来る』という事です。
では公的成功とはどうなんでしょうか?
それは他人と自分との支え合いがテーマとなります。
『チームの一員として成果をあげる』という事です。そこで重要となるのが信頼です。
本の中では信頼口座に貯金しようと書かれています。
ここではポジティブで誠実な態度で接することで信頼が貯金できると言っています。当然ですが難しい事でもありますよね。
誠実な人はこのルールを守っている
・秘密を守る
・噂話を避ける
・他人を応援する
・人の話に心から耳を傾ける
・ごめんなさいを言う
・相手の期待をハッキリする(出来ることと出来ない事を明確にし相手に伝える)
・壊れた関係を修復する
さて、それでは本題の第4の習慣であるwin-winについて考えてみましょう。
あなたにはもちろんのこと、相手にもメリットのあるWin-Winの関係を構築できるように、日ごろから自己研鑽することを習慣化していきましょう。
相手との交渉には、以下のような関係性があります。
- Win-Win(お互いに勝つ)
- Win-Lose(自分が勝ち、相手が負ける
- Lose-Win(自分が負け、相手が勝つ)
- Lose-Lose(自分も相手も負ける)
WIN-WINの関係ではお互いが得をするので自己犠牲や相手を打ち負かす必要はありません。その代わりどうすればお互いが利益をえるのかを考える必要があります。
WIN-Loseさを広める(まるで人をおとしめることが自分の手柄でもあるかのように)、人の気持ちを考えずに、いつも我を通す。
身近な人に何かいいことがあると、妬んだり、やきもちを焼く。
こんな関係になっては信頼の貯金は出来ませんね。
Lose-Winの関係も良くありません。自分が我慢して耐えればよい。自分はどうなっても良いというのは優しさではありません。
これは良い人間関係ではなくいじめや虐待の温床になる可能性のある危険な考えです。自分自身も誰かにとって大切な存在であることを忘れてはいけません。
Lose-Loseは負けるのならば道連れにするという最悪なパターンです。生産性という言葉の真逆をいっています。
他人の幸せが自分の幸せであると考えられれば常にWIN-WINですね。
それではどうやってWIN-WINになればいいのでしょうか?
それは『競争』『比較』の悪習慣を断つという事です。
どちらも向上心や課題の発見に必要ですが、他人と比べたり競争しては勝ち負けの世界から脱出できません。
肝心なことは自分自身と向き合い過去の自分よりも成長することで競争したり比較することです。
私的成功を収めなければ公的成功へは繋がりません。嫉妬で人の足を引っ張る行為に走ってしまうでしょう。
ですがWIN-WINが難しい時もあります。相手がWin-Loseに拘っている場合です。
この場合はどうするべきか?『No Deal(取引しない;勝負しない)』です。
私たちが選択すべきは2つ、『Win-Win』もしくは『No Deal』です。
第五の習慣 『まず相手を理解してから次に理解される』
理解するのに大切なことは何か?それは相手の話を心から聴くことです。
人の心は読めませんから相手から話を聴く機会は相手の心情を理解するもっともよいタイミングです。
でも人は喋りたい気持ちが強く話を聴くのは下手です。
話を聴いているのに助言や苦言を呈して最後まで聞かない事があなたにもあるのではないでしょうか?
恐らくほとんど全員にあると思います。
五つの聞き下手スタイル
・上の空
・聞いているふりをする
・選択的に聞く
・言葉だけ聞く
・自己中心的に聞く
上の空は話していてむなしくなりますよね。相手の話を聴くときは作業をやめて相手の方に向いて聴く方がいいですね。
作業しながらでも返事をしてあげると良いでしょう。
聴いているふりも同様ですね。
選択的に聴くは、話の中で一部分だけを聴いて、そこだけ話に入るので、相手はあなたの関心事しか話さなくなり本当に聴いて欲しいことを話せなくなります。
言葉だけ聴くというのも心から聴いていないので相手の表情やジェスチャーから読み取れていないという事ですね。
これは返事で相手を傷つける可能性があります。
自己中心的に聴くというのも相手の立場に立っていないので信頼関係は壊滅的だと思います。
何のために話を聴くのかというと信頼関係を構築するためです。相手を理解しなければ相手も理解してくれません。
そして相手が先に理解してくれてから自分が次に理解しようとするならばそれは反応的な考え方で主体的とは言えません。
そして、心から聴くというのは全身で聴くということです。
態度、姿勢、表情、など多くの情報から相手は自分の話を聴いているのかを判断しています。
真剣な態度で話を聴けば相手を理解するのにも役立つし相手もあなたを理解しようと思います。
第六の習慣 『シナジーを作り出す』
シナジーとは何かというと相乗効果のことです。一人でやるよりも二人以上でやると効果が何倍も高くなるというのが相乗効果ですね。
シナジーは待っていても勝手に生じることはありません。自分の意志で働きかける必要があります。
シナジーを作り出すもの
・違いを歓迎する
・チームワーク
・広い心
・新しく優れた方法を見つけ出す
違いを歓迎するというのはどういう姿勢でしょうか?
それは多様性を積極的に取り入れる事です。多様性を受け入れない組織や生物は単独の種で生きていきますが、ほんの僅かな環境の変化や天敵に遭遇するだけで絶滅する危うい姿勢です。
では多様性に寛容な組織はどうでしょうか?
色々な種類の人間が組織にいるので向いている方向も違います。風が吹いても一緒に倒れることもありません。ですが、積極的に呼び込む程でもないので時間や環境によっては気づかないうちに組織は単色に近づいているかもしれません。
そこで『違いを歓迎する』という姿勢です。
異なる姿勢や考え方の人間が積極的に集まっているので、普段は気づかないような事に気づいたり自分だけでは出来ない事を他の才能の人に助けてもらえることもあります。
また自分が誰かの助けになることもあります。これは多様性のもつ大きな可能性と言えます。
もし、一色に染まった組織であれば能力の差異以外には大きな差が生まれないので、お互いに補完し合う可能性は少なくなります。
次に『チームワーク』です。
当然ですがチームワークの素晴らしさは誰もが知っているでしょう。
シナジーというのは協力関係よりも強力で1+1=2が協力関係であるならばシナジーは1+1が3以上になるような反応です。
チームワークはオーケストラです。一つ一つの楽器の音は素晴らしいですがそれが合奏されるときに全く新しい高次元のサウンドになります。
これがチームワークのシナジーです。
このためには相互理解するための『広い心』が必要です。
最後の『新しく優れた方法を見つけ出す』では、ブレーンストーミングを用います。
ブレーンストーミングは皆で意見を出し合う話し合いです。ここではそのルールを簡単に説明します。
・クリエイティブになろう──突拍子もないアイデアでも、思いつくまま口に出そう。
・批判はしない──批判的な態度は、創造性の最大の敵。
・積み上げ方式でいこう──いいアイデアをどんどん積み上げていこう。一ついいアイデアが出れば、芋づる式に出てくるはず。
第七の習慣 『自分を磨く』
最後の習慣は『自分を磨く』です。
ようやく自己啓発本みたいなネームの習慣がきましたね。
自分を磨くには自分の側面である肉体・知性・感情・精神の側面です。
・肉体的な側面
トレーニングする、よく食べる、よく眠る、リラックスする
・知性の側面
読書、勉強、書く、新しいスキルを学ぶ、創造する
・感情の側面
人間関係を築く、奉仕する、喜怒哀楽をコントロールする、自分を愛することを学ぶ
・精神の側面
瞑想する、日記をつける、祈る、信頼できるメディアの情報を集める
なぜこのように側面に分けて考えるかというと全てはバランスだからです。
心と肉体の関係は相互関係にあります。身体が疲労すれば心も弱くなります。
また、ショックな時は運動する意欲も食欲も減退します。このように肉体を強固に鍛えることは心を健康に保つ働きがあるのです。
また鍛える事だけなくリラックスすることも大切です。
グラップラー刃牙を知っていますか?シャオリーも高速ダッシュもそうですがリラックスとパワーを発揮するふり幅が大きい程より大きな力を生み出します。
日本刀も熱を加え叩く工程で強くなりますが、焼き入れで冷やすタイミングで鉄は固く強靭になります。
よく鍛え、よく食べ、よく休みメンテナンスしましょう。
そして知性も鍛えていきましょう。
心と肉体が健全であれば後は社会で役立つ知性を手に入れるのです。
知性は私たちの手に入れたパワーを形にして仕事にしてくれます。
肉体を鍛えたら次は脳を鍛えるという事ですね。
心も鍛える必要があります。
これは前述した信頼口座です。小さな親切や約束を守り自分の信頼口座に信頼を貯金しましょう。
最後は精神です。
知性とも感情とも心とも似ているような気がしますが、もっと根源的な魂というべきような側面です。
自然に触れあい、芸術に触れあい、音楽を楽しみ、瞑想したり、自分と向き合うことが大切です。
これは自分の内面との向き合いです、人によって方法は異なります。
信仰や瞑想の人もいるでしょうし、自己啓発本かもしれません。
物作りや楽器を演奏することで精神が成長する人もいるでしょう。
最後に
この七つの習慣に関する内容を分かりやすく書いたつもりですが、実際に本書を読むと更に深く内容が理解できます。
色々なバリエーションの本が出ていますが、これはどのタイプでも良いので一回は読んでみると良いと思います。
ここではAmazonのリンクバナーを貼っておきますので興味のある方は見てみて下さい。
一読の価値があります。下の画像リンクでAmazonで購入できます。
ティーンズ向けで分かりやすく面白い実話が挿入されていますが大人が読んでも勿論役に立ちます。
他にも実践編としてこのような本もあります。中に既に書き込めるワークブックがあるので取り組みやすい実戦形式です。
一般的に普及しているタイプはこの本です。一度は読んでみることをお勧めします。