摩擦係数(まさつけいすう)

摩擦とは、固体表面が互いに接しているとき、それらの間に相対運動を妨げる力(摩擦力)がはたらく現象をいう。摩擦係数とは垂直抗力に対する摩擦力の比であり、摩擦係数が小さいほど滑りやすく、大きいほど強固に固定される。

人体において摩擦係数が重要となるのは滑液や歩行時の床と靴裏である。

歩行に関しては、ある程度の摩擦が無ければ滑るためシューズ裏の擦り減りは転倒予防にとって重要である。滑液に関しては摩擦係数は0.001~0.0057と非常に低く、金属対金属の摩擦係数は、0.3~0.8で、ボールベアリングの摩擦係数が0.001のため滑液が関節の潤滑油として非常に優れているといえる。

末梢神経(まっしょうしんけい)

動物の正中部に集合して脳や脊髄を作る「中枢神経」の対比として、中枢以外の体の各部に存在する細い多数の神経繊維として「末梢神経」が分けられた。高等動物では、中枢神経系が、本能的行動や、外部からの情報を統合し、個体の意思決定を担っているのに対し、末梢神経は外部から中枢への情報入力、また筋肉など効果器官への中枢からの出力を担っており、末梢・中枢神経の両者の協調によって個体全体の意味ある動きが行われます。

末梢神経のうち、特に運動・知覚神経は、中枢神経とは異なり、激しい運動を含む環境にさらされるために、変形や伸張に対抗できるように、堅固なコラーゲンの鞘構造によって三重に守られている。

関連用語⇒中枢神経、交感神経、副交感神経、運動神経

 

末梢神経障害(まっしょうしんけいしょうがい)

上記の「末梢神経」を障害した状態を指します。この障害には様々な原因があり筋肉の過緊張や関節の変形に伴う絞扼神経障害、薬物やアルコールの多飲によるもの、糖尿病によるものなどがあります。

またそれ以外にもウィルスや菌の感染によるものもあり代表的なものにヘルペスウィルスによる帯状疱疹後神経痛などがあります。

ビタミン剤の処方や物理療法、また原因となる疾患の治療により改善を図ります。

関連用語⇒ニューロパチー、糖尿病性末梢神経障害、中枢神経障害

 

慢性閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん;COPD

COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは、かつて「肺気腫」や「慢性気管支炎」と呼称されていた病態を指します。有害な粒子やバイオマスの煙を長期間にわたり吸入することで、気道や肺に障害が生じ、肺の働きが低下する病気です。

COPDの最大の原因は、喫煙であり、長年の喫煙習慣を背景に、中高年に多く発症するため、「肺の生活習慣病」といわれています。日本では、40歳以上の方の約10人に1人がCOPDと推定されております。そのため、禁煙は治療や予防の観点から必須と言えます。進行したCOPDはほぼ不可逆性であり、肺実質の改善は出来ないと言われています。

そのため理学療法では、下肢の筋力強化を図り軽労作に変えていくことが必要です。また下肢の筋力増強はマイオカインの分泌を促進し炎症反応を抑制することが分かっています。

⇒関連用語:COPD(同義)

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