円回内筋
pronator teres muscle
(プロネイターテレス・マッスル)

円回内筋の概要

肘の内側から前腕の外側へ斜めに走行する筋。主に前腕を回旋させる働きがあり肘関節屈曲にも作用します。

ゴルフ肘の症状など過使用(オーバーユース)による損傷が起こりやすい筋でもあります。

起始が上腕頭と尺骨頭に分かれその筋間を正中神経が通過します。

また円回内筋の筋腹には停止腱より扁平な筋内腱がありこの筋内腱に対して筋線維が合流する羽状筋構造をもちます。

羽状筋構造は紡錘状筋(平行筋)と異なり腱に対して斜めに筋肉が走行していますので筋全体が収縮する際に全長はわずかにしか縮まず収縮速度は遅いですが、断面積は逆に大きくなるため力は強いです。

 

円回内筋の特徴

肘関節を屈曲し回内する作用を持ちます。また肘関節の外反負荷に対して動的制御として働きます。

肘筋と円回内筋はフォースカップル(協調的に働いて安定化させる)を形成します。

筋肉データ

項目 内容
神経 神経支配:正中神経(C6~7)
起始 ①上腕頭:内側上顆・内側上腕筋間中隔②尺骨頭:鈎状突起内側
停止 橈骨外側面の中央部
作用 前腕(橈尺関節)回内、肘関節の屈曲
筋体積 80㎤
筋線維長 4.5cm
速筋:遅筋(%) ーーーーー
PCSA 18.0㎠
栄養血管 尺骨動脈、橈骨動脈

臨床での観点

円回内筋の過剰な攣縮(れんしゅく)や瘢痕形成により正中神経が絞扼されて生じる正中神経麻痺を円回内筋症候群と呼びます。

特に浅指屈筋の腱性アーチ内に進入する部分での絞扼が多く正中神経高位麻痺の好発部位となります。

また投球障害肩で最も多い内側型は加速期における過度な外反負荷が原因で生じます。このような症例の場合、前腕屈筋群で最も強い圧痛がある場所は円回内筋です。

 

円回内筋の尺骨頭と上腕頭の間を正中神経が通過しその後浅指屈筋の腱性アーチ内に進入します。この前後は神経の通り道が狭くなりやすく、この部分での絞扼は円回内筋症候群と呼ばれます。

この円回内筋症候群は正中神経高位麻痺の好発部位です。

関連疾患

・円回内筋症候群(正中神経高位麻痺)

・内側型投球障害肘

・肘関節屈曲拘縮

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