腓腹筋(下腿三頭筋)
gastrocnemius muscle
(ガストロクニーミァス・マッスル)

腓腹筋(下腿三頭筋)の概要

腓腹筋とヒラメ筋をあわせて下腿三頭筋と呼びます。

膝関節と足関節を跨ぐまたぐ二関節筋でふくらはぎの膨らみを形成する筋であり、ヒラメ筋と同様に足関節の底屈の主力筋である。『足をつる』という状態はこの腓腹筋の痙攣であることが多いです。

腓腹筋が日常生活であまり使用されないのは遅筋線維が速筋線維よりも動員されやすい性質があり負荷の小さい動きが遅筋のみによって行われるためである。

これは歩行時におけるストライドと大きな相関があり、歩幅が大きく成れば腓腹筋の寄与率も高くなります。

膝関節が深く屈曲しているときに足関節を底屈させる場合、股関節を跨ぐ二関節筋の腓腹筋は短く緩み力が出せない状態になるため単関節筋であるヒラメ筋の貢献する割合が高くなります。

下腿三頭筋とは

下腿三頭筋とはふくらはぎ後面のヒラメ筋と腓腹筋の総称であり、扁平なヒラメ筋の上側表面を腓腹筋が覆いともに足関節底屈の主働筋として働く。

2つの筋とも腱がアキレス腱となって踵に停止する。筋線維が短いため体積のわりにPCSA(生理学的筋横断面積)が大きく力が強いのが特徴である。弾性のある腱組織が長く筋自体のバネ作用も顕著にみられる。

ヒラメ筋は遅筋線維の比率がとても高いため立位において上体が前傾しないように活動するなど持続的な筋活動において貢献度が高い。

一方、速筋線維が比較的多い腓腹筋はランニングや跳躍などダイナミックな激しい動きで使われる。

ふくらはぎは下腿三頭筋によって形成されている。深層のヒラメ筋は扁平な筋であるためふくらはぎの膨らみは主に表層の腓腹筋によって形作られている。アキレス腱は人体の中で最も太く最強の腱です。

筋肉データ

項目 内容
神経 神経支配:脛骨神経(S1~2)
起始 ①外側頭:大腿骨の外側上顆②内側頭:大腿骨の内側上顆
停止 踵骨隆起(停止腱はアキレス腱:踵骨腱)
作用 足関節の底屈、膝関節の屈曲
筋体積 322㎤
筋線維長 5.0cm
速筋:遅筋(%) 51.8:48.2
PCSA 64.8㎠

腓腹筋の特徴

腓腹筋の筋腹は外側頭に比べ内側頭で発達しています。

立位時に加足部の回内ストレスに抗するための変化と考えられています。

腓腹筋は膝関節を屈曲させ足関節を底屈させます。

膝関節屈曲位での足関節の底屈には二関節筋である腓腹筋は弛緩しているのでヒラメ筋が作用します。

膝関節伸展位での足関節の底屈には双方の筋が関わるが特に腓腹筋による作用が強いです。

足部が固定された場合(立位)では踵を挙げる機能となります。

腓腹筋は主に白筋より構成されヒラメ筋は主に赤筋により構成されています。

アキレス腱と足関節後面との間の間隙はKager's(ケーガー)fat padとよばれる脂肪体が埋めており、腱の滑りの円滑化や衝撃の緩衝作用を果たすといわれています。

臨床での観点

アキレス腱断裂はスポーツ活動中に多発する急性外傷の一つです。

アキレス腱断裂例では長腓骨筋や後脛骨筋により底屈は一般に可能であるが、つま先立ちは不可能となります。

アキレス腱断裂をみる徒手検査としては,Thompson-Simmond squeezetetがあります。

関連疾患

・アキレス腱断裂

・アキレス腱周囲炎

・腓腹筋肉離れ

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