頚長筋の概要
頸長筋(けいちょうきん)は頸部の筋肉のうち、頸椎に沿うように前方に存在する筋肉である。上斜部、垂直部、下斜部の三部に分けられる。頸部を前屈させる作用を持つ。頸長筋の起始は、上斜部において第3~第5頸椎の横突起、垂直部において第5頸椎~第7頸椎と第1胸椎~第3胸椎の椎体、下斜部において第1胸椎~第3胸椎の椎体である。頸長筋の停止は、上斜部において環椎の前結節、垂直部において第2~第4頸椎の椎体、下斜部において第6~第7頸椎の横突起である。
筋肉データ
項目 | 内容 | ||||
神経 | 神経支配:頚神経叢(C2-C6)の直接の枝 | ||||
起始 | ①上斜部:C3-C5椎骨の横突起の前結節②下斜部:T1-T3椎骨の椎体の前面③垂直部:C5-T3椎骨の椎体の前面 | ||||
停止 | ①上斜部:環椎(C1)の前結節②下斜部:C5、C6椎骨の横突起の前結節③垂直部:C2-C4椎骨の前面 | ||||
作用 | 片側:同側に頚椎を傾け、回転させる。両側:頚椎の屈曲(前屈) |