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眼精疲労と肩こり?疲れ目の悪循環とは?‼

あなたは大丈夫?眼精疲労と肩こりの関係とは?

近年、ドライアイや眼精疲労は現代病として多くの人を悩ませています。

よく目が疲れると肩こりや首こりが起きると言われていますよね?

実際にパソコン作業すると肩(首)コリは起きるし、眼も疲れます。

では何故、肩こりと眼精疲労(疲れ目)が影響しあうのでしょうか?

そもそも肩がこるから目が疲れるの?目が疲れるから肩がこるの?と思いますよね。思わない?思ってください(笑)

 

結論から言います。

これはどっちもお互いに影響しあいます。つまり因果関係はどちらの機序にもあるのです。

まず肩こりからスタートする場合を見てみましょう。

肩コリ→眼動脈への血流不足→眼精疲労

まず肩こりが起きる理由は主に同じ姿勢、運動不足(過使用)、ストレス、眼精疲労があると言われています。

①同じ姿勢

同じ姿勢が続くと筋性疲労を起こすのはどこの部位でも同じですね。

筋肉は筋緊張という微細な収縮と弛緩を繰り返しており、ある程度いつでも筋力を発揮できる環境を作っています。

それが同じ姿勢を続ける事で筋短縮、筋の癒着が生じます。

そのため動かそうとしたときに痛みが生じます。(本屋で長時間立ち読みすると肘がずっと屈曲位なので腕を降ろす時に上腕二頭筋がかなり痛いです笑)

②運動不足

次に運動不足による肩こりですが、これは単純に運動不足による血流不全です。

筋肉には筋ポンプ作用と言って収縮や弛緩する際に隣接した血管やリンパ管を圧迫-解放を繰り返すためそれがポンプとなって血流を促す働きがあるのです。

そのため運動不足の方は筋肉を動かす機会が少なく、また筋肉量も減少しているのでどうしても血流が悪くなってしまいます。

また重い物を運んだりして普段から鍛えていない上肢や体幹に過剰な負荷をかける事で筋疲労を引き起こすこともあります。

ですがここで、筋肉が少なくて体に対して頭が大きいはずの子供は何で首が痛くないの?とかどうして首の後ろばかり痛くなったり疲れるの?と疑問も出てきそうですね。

勿論これだけでは首肩の疲労には直結しません。

問題はその姿勢にあります。

パソコンやスマホを長時間使用する時や、デスクワークなどの場合は頭頸部が体幹に対して前方に位置しており、頭の重みが首にテコとなって大きくのしかかります。

 

ストレートネックの図

これにより頚部の後方が伸長され過ぎており、筋肉は頭頸部が前方に行きすぎないように収縮するため頭部の重量とそれに釣り合う筋収縮によって筋疲労を引き起こします。

③ストレス

次はストレスによる肩こりですね。

なんでもストレスかよと思うかもしれませんが、ストレスは自律神経に影響を与えます。

疲労や疼痛、恐怖などは交感神経を興奮させ、血管を収縮させてしまうのです。

大昔の人類は自然や猛獣などの危険にさらされた時にいつでも戦うのか逃げるのかを瞬時にできるように危険な状況においては交感神経が興奮するようになっていました。

交感神経はもちろん筋肉の収縮を助ける為に必要な部位に血流を確保するため下肢の血流量を増加させ上肢の血流を減らすことでいつでも逃げれる準備をしています。

恐怖を感じるときに心拍数も上がっているのに手は冷たいということを感じたことはあるでしょうか?これはいつでも逃げれるように足に血液を移動させているために手の温度が下がっているのです。

このように血流が低下し肩こりが生じます。

ここまでが肩こりが起きるメカニズムでしたね。

では次になぜ眼精疲労になるのかですが、これは頸部の筋肉が過緊張を起こしたり、血流低下を起こすことで内頚動脈への血流が低下しそこから眼動脈への血流が阻害されるためです。

眼動脈は視神経、眼球、眼球付属器を栄養する動脈です。

内頚動脈から分枝して眼全体の栄養血管として働きます。

実際は眼窩内の視神経、眼球、外眼筋、涙腺、 眼瞼などの組織は異なるさまざまな原基から発生するため、それらを栄養する眼動脈の発生も複雑となります。

 眼動脈はいくつかの原始動脈の吻合、退縮により形成され、内頚動脈と外頚動脈との間に潜在的な多くの吻合をもつ部位となっています

では眼精疲労から肩こりに行ってみましょう‼

まず目が疲れるのはどういった場合でしょうか?

大きく言うとパソコンやスマホの使い過ぎ、読書や暗い場所での作業などですね。

細かい字をずっと読み続けたり、パソコン作業を続けすぎると目が疲れます。

①パソコンやスマホの使い過ぎ

これは瞬き(まばたき)の回数が極端に減少することで目の水分が蒸発して乾燥してしまうことが原因です。

①私たちがいつも自然におこなっている「周期性まばたき」

②目に光が差し込んだときなどに反射的にとじる「反射性まばたき」

③ウインクのように意識的におこなう「随意的まばたき」

の3つの種類があります。

ここで大事なのは周期性まばたきですね。

パソコンなどで集中していると文字を読んだりするのにまばたきの回数が減少してしまいます。

眼は涙によって守られています。

目をずっと開けたままでいると空気にさらされ、いずれは乾燥してしまいます。

眼の膜にはこの膜は層になっており、ムチン層・液層・油層の3層からできています

この層の中で、角膜と接しているムチン層は、少しねばねばしたムチンと呼ばれるタンパク質でできており、涙が角膜によくくっつくように助けてくれています。

また、目の一番外側は油の薄い層(油層)がおおっています。この層にある油が、まばたきのたびに涙の膜をおおい、目が乾くのを防いでいるのです。

この油層はマイボーム腺という場所からでている脂になります。液相は涙ですのでこのムチンにより角膜に涙がくっつき、マイボームにより涙が蒸発することを防いでいます。

そのためムチンやマイボームが出ない場合は涙が蒸発し眼が乾燥してしまいます。

これが『ドライアイ』の状態です。

この他にも眼精疲労には脳の疲れである中枢性疲労や集中しすぎでの水分不足による涙の減少もあります。

ここまでが眼精疲労やそのもととなるドライアイのお話でしたね。

それではこの眼精疲労がどのように肩こりや首こりとなるのでしょうか?

一言メモ

人間はまばたきを1分間に約20回繰り返しており、1時間で1,200回、1日16時間起きているとしたら約1万9,200回、1年で約700万回もまばたきをしています

眼精疲労は自律神経の乱れに繋がります

眼精疲労は自律神経を乱し、自律神経の乱れは筋肉の過緊張や疲労を引き起こします。

自律神経は内臓、血管などの働きをコントロールし、体内の環境を整える神経です。

 自律神経は、すべての内臓、全身の血管や分泌腺を支配しています。

この自律神経には2種類あります。交感神経と副交感神経です。

目の副交感神経は脳神経の一部として、脳幹とつながっています。

一方、眼の交感神経は首につながっています。

脳から出る副交感神経と、首から出る交感間神経がお互いに交通し、ネットワークを形成しています。

遠くを見る時は交感神経系(眼交感神経ネットワーク)が働きます。

逆に、近くを見る時は副交感神経系(眼副感神経ネットワーク)が働きます。

特に近くを見る時は副交感神経系が強く働きます。

危険を察知するときには交感神経が働いていないといけないので人間は遠くを観察するときには交感神経が興奮しています。

この交感神経の興奮はより光量を多く取り入れ周囲の観察をするために瞳孔を拡大します。

目は近くの物に焦点を合わせる際、縮瞳(虹彩を絞る)、輻輳(両目を寄せる)、ピント調節(水晶体を厚くする)の3軸反応が同時に、かつ自動的に行われます。

これは目のモーターシステムと呼ばれ副交感神経線維である動眼神経(Eye Motor Nerve)によるものです。

 

一方、近くを見るときは安全な場面でリラックスした状態であることが多いため、副交感神経が優位になります。

光を多く取り入れる必要がないため、瞳孔は縮小します。

また、水晶体が厚くなると視界の周辺部が光の屈折率(収差)の関係で歪んでみえるようになります。

これは脳にストレスを与えますので、自然に瞳孔が小さくなり、像が歪むのを防いでくれます。 (焦点深度の向上)

遠方視・・視界を広げたい(散瞳)←交感神経優位

近方視・・視界を狭めたい(縮瞳)←副交感神経優位

しかし、パソコンやスマホは強い光線を放出しており、交感神経を強く刺激します。(基本的に交感神経は覚醒を促すためです。)

そのためパソコン作業は近い対象物のため瞳孔は拡大し且つ強い光線にさらされるので強力なストレスになります。

ここからは迷走神経反射が乱発したり、減弱したりします。

迷走神経は、12対ある脳神経の一つであり、第X脳神経とも呼ばれます。

副交感神経の代表的な神経。複雑な走行を示し、頸部と胸部内臓、さらには腹部内臓にまで分布する。

脳神経中最大の分布領域を持ち、主として副交感神経繊維からなるが、交感神経とも拮抗し、声帯、心臓、胃腸、消化腺の運動、分泌を支配する。

多数に枝分れしてきわめて複雑な経路を示すのでこの名がある  Wikipediaより引用

つまり迷走神経は自律神経の働きを持ちます。

また迷走神経反射は脳血流量を抑制する働きもあります。

肩や首周りの神経は副神経支配であり、この副神経も迷走神経の影響を受けます。

そのため眼精疲労→交感神経亢進→迷走神経反射→副神経興奮もしくは減弱

という流れになり目の疲れから肩こりに繋がるということになります。

また過剰な交感神経の亢進により血管は収縮し涙が減少し、肩や首周りの血流阻害も生じます。

これらは通常、慢性疼痛のメカニズムの一つである『痛みの悪循環』とも言われています。

疼痛や疲労は筋肉への血流遮断と防御性収縮の誘発によりさらに肩(首)がこっていきます。

この様に目は全身に影響を与える器官でもあります。

人間の五感情報のうち視覚は8割程度を占めるとも言われています。

そのようなこともあり眼精疲労は肩こりとなっていくのです。

どっちも相互に影響し合うならどっちを治療しても有効ですよね

小見出しのままなのですが、その通りです。

悪循環を断つには首や肩の治療と目の治療はどちらもお互いを改善する働きを持ちます。

さて、ここまでの話で理学療法では何が出来るでしょうか?

眼精疲労・肩こりの健康法

生活習慣の見直し

・パソコンやスマホの使い過ぎは避ける

・まばたきを意識的に行う

・光量を調整し眼を刺激しすぎない、部屋を適度な明るさに保つ

・パソコンやスマホの距離を適切に保つ(角度や座位姿勢も)

 

・適度な休憩

・十分な睡眠時間の確保と栄養摂取(ムチン、ルテイン、アスタキサンチン、ビタミンAなど)

※ムチンはネバネバのオクラや納豆、ルテインはホウレンソウ、アスタキサンチンは鮭などに多く含まれています。

運動やストレッチ

・首を回したり肩をすくめる、肩を回す

・適度な有酸素運動

・立ち上がったり少し歩くなどをの運動

・頭頚部の伸展

物理療法

・ホットタオル(蒸しタオル)すぐ冷えるので10分以上温めれるホットアイマスクがなお良し

・アイスタオル(氷嚢や冷たいタオル)

まとめ

①眼と首の疲れは関係しあう

②適度に休憩し、無理をしない。疲れたら無薬や物理療法、運動療法で自律神経を整える

ひどい場合は医師に診てもらうことが大切ですがまずは予防に取り組みましょう。

理学療法士が介入するならば姿勢の助言や運動療法、物理療法があります。

また栄養指導や生活習慣の助言も有効です。

ここまで読んでいただきありがとうございます‼

 

 

 

 

 

 

 

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