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OJTってなに?職場内教育をどうやっていますか?

OJTってなんなの?

OJTとは、職場で実務をさせることで行う従業員の職業教育のことで、「On-The-Job Training」の略称です。

通常の業務の中で、上司や先輩社員等が教える側となり、部下や新入社員に実践的に知識やノウハウを伝えます。

企業内で行われるトレーニング手法、企業内教育手法の一種となります。

職場の上司や先輩が、部下や後輩に対し具体的な仕事を与えて、その仕事を通して、仕事に必要な知識・技術・技能・態度などを意図的・計画的・継続的に指導し修得させることによって全体的な業務処理能力や力量を育成する活動である。

座学を中心とした指導と異なり体験を通して覚えることが出来るのが特徴で手続き記憶であるため忘れにくく、早く覚えることが出来るのが特徴です。

OJTのルーツは?

OJTのルーツは、第一次世界大戦中にアメリカで膨大な数の軍隊を育成するために生まれた「4段階職業指導法」だと言われています。

「やってみせる(Show)」「説明する(Tell)」「やらせてみる(Do)」「確認・追加指導(Check)」の4段階からなる指導法となります。

OJTという言葉は1935 - 1940年頃の辞書(Webster等)に採録されたが、アメリカで第一次世界大戦中にできた手法とされています。

第一次世界大戦勃発によって、当時5,000人の作業者が勤務していた米国の61の造船所にその10倍の造船所作業員の補充が必要となりました。

戦争という有事のため補充要員が不足し新人を訓練することになったのですが、その時代の米国内の職業訓練施設の能力では間に合いませんでした。

この大量の労働力の確保に対し既存の職業訓練施設で養成するには、到底追いつかないような人数でした。

そこで緊急要員訓練プログラム作成の責任者に任命されたチャールズ・R・アレン(Charles Ricketson "Skipper" Allen)は、

造船所の現場監督を指導者として造船所内の現場ですべての訓練をすることを決めました。

チャールズ・アレンは大量の新人教育をすぐに行うことができる、革新的な訓練プログラムの作成が急務だと考え、

1917年、教育学者ヨハン・フリードリヒ・ヘルバルト(Johann Friedrich Herbart)の5段階教授法(予備、提示、比較、総括、応用)を

もとにアレンが開発した具体的な職業指導法が、4段階職業指導法(the "Show, Tell, Do, and Check" method of job instruction、やって見せる→説明する→やらせてみる→補修指導)でした。

教育学者ヨハン・フリードリヒ・ヘルバルト(Johann Friedrich Herbart)

さらにアレン式4段階法は20数年後、第二次世界大戦中の米国戦時人事委員会(War Manpower Commission)によって企業内訓練(TWI:Training Within Industry)の次の5つのプログラムに発展していきます。

JIT(Job Instructor Training、仕事の教え方、1942年4月)

 できるだけ早く作業者を教える技能を身につけるように訓練するために開発され、ロールプレイングの手法を取り入れOJTを行う監督者の技能を向上させることを基本的な目的とした。

JRT(Job Relations Training、人の扱い方、1943年2月)

JMT(Job Methods Training、改善の仕方、1943年9月)

JST(Job Safety Training、安全作業の行い方)に変更

PDT(Program Development Training、訓練計画の進め方、1944年9月)

このTWI研修が、戦後の高度経済成長期(1950~1970年代)の日本に輸入されました。当時の日本は、欧米から様々な経営手法やマネジメントスキルを導入して、先進諸国に追いつくため腐心していた時代だったのです。 そしてこれが社団法人(現在は一般社団法人)日本産業訓練協会をはじめとする研修機関等によって整えられ、日本におけるOJTの基本となりました。

徒弟制度とOJTの違い

OJTのメリットとデメリット

OJTのメリット

①個人の特性に合わせた内容・スピードで教えられる

OJTでは、上司や先輩社員が1対1で指導する機会が多くあります。(プリセプター制・マンツーマン制)

このため、教わる側の理解度に応じて、研修の内容やスピードを柔軟に変えることが可能です。

最初は分からないことばかりの新入社員でも、ペースに合わせて研修を進めてもらうことができるので、不安や疑問を解消することができます。

 

②教える側にとってもスキルアップにつながる

OJTでは、分からない人にいかに分かりやすく教えるかということも重要な要素です。

上司や先輩社員は、どのようにしたら相手が理解してくれるのかを考えながら、研修を実施することになります。

その過程を通して、教える側の業務への理解度や部下への指導力が向上し、スキルアップにつながります。

実際に記憶の定着や理解の進行度というものはインプットよりもアウトプットの方が強く影響し、一説によればアウトプットは記憶定着の8割の効果があると言われています。

教え上手が学び上手ということですね。

 

③実務を通じて育成をするので、OJT終了後は即戦力になる

技術革新や価値観の多様化といった企業を取り巻く環境が急速に変化している現代では、自社の業務内容を理解した上で即座に対応できる人材の育成が企業には求められています。

OJTでは実務を通じて人材を育成するため、研修内容と実際の仕事とのズレが少ないという特徴があります。

実務を通じて仕事のノウハウやコツを習得することで、OJT終了後は即戦力としての活躍が期待できます。

リハビリや介護場面の現場ではチャンピオンデータの研究のように綺麗にまとまった患者さんは少ないものです。

ガイドラインなども8割がたの患者さんに対応していると言っても実際に困るのは残りの2割で、外部研修では痒いところに手が届かないということもあると思います。

OJTではその点業務に関する細かいところも直接指導できる強みがあります。

 

④OJTを通して職場の人間関係が築ける

業務を円滑に進めるには、社員同士がコミュニケーションをとることも大切です。

OJTでは、部下が上司や先輩社員に分からないことを質問したり、反対に、教える側が新入社員に対して分からないことがないかを確認したりといったやり取りが頻繁に行われます。

これを繰り返すことで、教わる側と教える側の間に協調性や信頼関係が生まれ、業務を遂行するために必要な職場の人間関係の構築につながります。

ただし、気を付けなければいけないのもこの人間関係です。

業務に関する内容の指導に対して私見が入るのは仕方がありませんが、感情が多分に入るとOJTも効果を薄くします。

特に派閥が出来ており新人がどの先輩につくか悩むような環境では目も当てられない状況になるでしょう。

 

⑤コストが抑えられる

OJTには、人材育成に要するコストを抑えるというメリットもあります。

OFF-JTでは講師や研修を外注するコストが発生しますが、OJTは実務の中で研修が行われるため、特別なコストが発生しません。

また、通常業務外の時間に研修を実施する必要もなくなるため、残業代や手当てなどの追加コストを抑える効果も期待できます。

ただし気を付けなければいけないのが計画性です。

OJTを通して新人教育の最中もノルマなどを課して他の職員と同列に扱うとオーバーワークしてしまう結果になりかねません。

コストカットの分を柔軟に考えて効率よい職場内教育を目指しましょう。

 

OJTのデメリット

①OJTという名の「単なる放置」になることも

OJTを導入しても、指導体制が整っていない、教える側の負荷が大きく教わる側が放置されてしまう等、現場でうまく運用されない可能性があります。

OJTを現場に任せすぎず、実状を把握しながら適切にフォローすることが企業側には求められます。

このため、OJTには企業によって様々な工夫が凝らしてあり企業によって多種多様なOJTが開発されています。

最大の問題は忙しいという職員にOJTを任せればどうなるでしょうか?心を亡くすを書いて忙しいと読むのです。

教育を受ける側だけでなく教育を担当する人の仕事分担量や得意分野ごとで分ける方法、時期を見て段階的に進めていくなど計画性を重要とします。

 

②教える側のスキルにより、習熟度にバラツキも

OJTは、教える側のスキルによって、その成否が決まってくるという側面もあります。

OFF-JTでは一定の専門的なスキルをもつ外部講師に研修は一任されますが、OJTは上司や先輩社員が教えることがほとんどです。

そのため、教える人のスキルによって内容に差が出てしまう点が懸念されます。

こうした問題を未然に防ぐために、教える側を育成する研修も必要です。

まれに数年経ったしボチボチ新人教育の指導者でもやらせてみようか?などといった無計画な新人教育もありますが、非常に危険です。

計画性が無く指導者の水準担保や指導者の実力を上司が適切に把握していなければ、会社の存亡にかかわる非常に危険な選択となるでしょう。

例えば、事故や事件、いじめ、コンプライアンスの問題など、他にも技術面での信頼性を担保してから指導者を決めましょう。

 

③実務を通じて教えるため体系的に学びづらい

集合型研修とは異なり、実務を一つひとつこなしながらの研修となるため、業務の全体像を把握しづらい傾向があります。

その結果、目の前の短期的な業務はこなせても、中長期的な広い視野で業務を進めていくための知識や能力を習得できていない可能性があります。

業務を体系的に学ばせるため、OFF-JTと組み合わせて業務の基礎知識や全体の流れを把握する機会を設けることも大切です。

サラリーマン金太郎 集英社 より引用

 

④実務が滞ってしまうことも

OJTでは、教える側は通常の業務とは別に指導時間を設けたり、教える側のスピードに合わせて業務を進めたりしなければいけません。

そのため、教える側の時間的・精神的負荷が大きくなりやすく、実務が滞ってしまうことが懸念されます。

OJTと実務を両立させるために、企業には教える側をサポートすることも求められます。

実務が最優先の場合は指導がおろそかになります。

急に大勢の新人を獲得した後は新人指導の仕事は重荷になりかねません。計画的な人事計画や複数の指導者を立てて個人の負担率を分散させる工夫が大切です。

それでいてどの指導者にあたっても指導内容に大きな差が無いように工夫も必要です。

可能であれば実務が落ち込まない様に実務量の負担を少なくしたりOFF-JTと組み合わせることでサポートしていきましょう。

 

OJTに向いている業務・向いていない業務

OJTにはメリットだけでなく問題点もあることから、全ての業務がOJTに向いているわけではありません。

OJTに向いている業務と向いていない(OJTがしづらい業務)をそれぞれご紹介します。

 

OJTに向いている業務

すでにルールが確立されイレギュラーが発生しにくい業務は、教える人によるスキル差が出にくく、OJTに向いていると言えるでしょう。

また業務対象者であれば誰でも教えられるようにマニュアルを整えておけば、準備の負担も少なく安定的にOJTを実施することができます。

ただしマニュアルが多すぎて且つ複雑すぎる場合はマニュアル自身を見直す必要があるでしょう。

経験から学ぶという手続き記憶の学習では失敗も含めて大きな学習となります。

その要点は経験する量となります。1つの業務を反復すればするほど精度も向上します。

あまり一気に大量に詰め込んでもかえって逆効果になりかねません。

 

OJTに向いていない業務(OJTがしづらい業務)

プロジェクトベースで内容や進め方に変動があり、イレギュラーが発生しやすい業務は、教える側・教わる側共に負担が大きく、OJTだけではスキル習得をカバーしきれない可能性があります。

基本的な考え方や基礎スキルはOJT実施の前に教える、定期的に振り返りを行うことで体系的に落とし込む等、OFF-JTとうまく組み合わせることで、効果的な育成を行いましょう。

計画段階でいうと、ラダー3年目などといったように、ある程度戦力になってからイレギュラーな部分にも対応していくポジションについてもらうのが理想です。

ただし、企業によってはそんなことも言っていられない逼迫した状況もあるでしょう。

最初に企業戦略に見合う人材を雇用するように人事計画を練ることが望ましいでしょう。

とはいえ、余裕が無い状況での指導はストレスの塊です。

メンター制度やストレスマネジメントも積極的に行いましょう。

<4段階職業指導法のポイント>

「Show」:実際の業務を見てもらい、業務内容を覚えてもらいます。いろいろな場面を見えるような工夫や角度や視点を変えると気づきも増えていきます。

「Tell」:意味や背景も交えて業務内容について教えていきます。また指導を受ける側からの質問に答えていきます。

「Do」:教わる側に実際にその業務をやってもらいます。

「Check」「Do」の反省点や改善点などを伝えると共に、「Tell」で教えきれなかった細かなことも教えます。

 

また、OJTの最大の目標は実務を通じて実践的な力を習得することにあります。

まずは簡単な業務からスタートし、最後は難易度の高い業務ができるようになるように、段階的にOJTを進めましょう。

 

OJTを効果的にすすめるための工夫

実施前に行うこと

OJTを行う前にまずはどんな人材に育てたいのかを考えましょう。

OJT自体に終了は無いですが、まずはこの指導を終了したらどうなっているのか想像していきましょう。

次に指導を受ける側ですが、能力や思想によって伸び方や伸ばし方は変わります。

例えば、情熱的なのか、クレバーで平坦は感じなのか。

報酬系が効くのか効かないのか、強い信念があるのかどうかなども重要です。

信念と聞くと良いイメージも悪いイメージもあると思いますが、型にはまると強いですが、上司によっては扱いづらいキャラかもしれません。

コントロールではなくマネジメントでこそ輝くでしょう。

この様に相手の性格や背景も考慮しなくてはいけませんが、あまり個別性に寄りすぎるといいシステムともいえません。

ドライになることが難しい方も多いでしょうし、そのための計画です。

ラダーシステムなどもいいですね。

何を得るための指導なのかを明確にし、checkの段階で必要な部分にエネルギーを使いましょう。

 

実施後に行うこと

OJTは終了がありません。その都度、時代やニーズに合わせて進化する必要があります。

また、人間は完璧ではありません。

checkの部分でのフィードバックは非常に重要なので、丁寧に行いましょう。

何ができて、何ができなかったかを明確に伝えることで、成長が促されます。

ここでは感情は抑えて具体的で実用的なアドバイスが良いでしょう。

会社の人達が自分の仕事をよく観察してくれていると感じることで承認されたと感じます。

マズローの欲求段階でいう承認ですね(;^ω^)

『士は己を知る者のために死す』という格言もあります。承認というのは褒めるということとは違います。

貴方がどれだけ頑張っているのか私は知っていますよという合図だと思います。

これはコツがいるかもしれません。

 

OJTでの教える側の準備

ティーチング

新入社員や経験の浅い社員を指導することになった場合には教えることがたくさんあるため、「ティーチング」の技術が必要になります。

業務の理念や目的を伝えてから実際の流れをやってみせ、教わる側に実際に業務に取り組ませたら、フィードバックを行いましょう。

ここでは自分で考えさせるよりも、答えを的確に教えていく段階です。

また、自分から質問に来ないと教えないなんて前時代的なことは止めましょう。

ゲームでいうところのチュートリアルの部分ですね。

あると無いではゲームへの導入の楽しさや使いやすさが段違いです。

実務もこう行きましょう。

 

コーチング

指導を受ける側が業務に慣れてきたら、次にステップとして進むのが「コーチング」です。

コーチングとは、相手が自分自身で考えるようにできるように助けることです。

自分で考えることができるようになれば、臨機応変に柔軟に対応できる応用力が身につきます。

全ての答えを教えるのではなく、答えを自分で考えてもらうようにしましょう。

ここからは昭和な人も得意な『自分で考えさせる』シーンですね。

意地悪にならない様に注意しましょう(;^ω^)

OJTの効果を高めるためには、ティーチングとコーチングのバランスを意識することも大切です。

教えすぎると自分で考えることができなくなる一方で、十分な経験がない中で考えさせようとするのも難しいことです。

相手の理解度を確認しながら、ティーチングとコーチングのバランスを考えましょう。

 

オープン・クエスチョン

相手の理解度を確認するときに有効なのが、「オープン・クエスチョン」です。

YesかNoかでは答えられない質問をすることで、どの程度理解しているかを把握しましょう。

回答に対してさらにオープン・クエスチョンを重ねることで、より理解度を高めることも期待できます。

相手が答えられないときは早めに切り上げましょう。理解が進んでいないものに詰め寄ってもストレスを増やすだけで理解は深まりません。

また回答にかかる時間は実は重要です。

普段から考えていることは直ぐに答えることが出来ますが、回答が多いのは自分の答え(考え)をまだ持ち合わせていないからです。

理解の深度を確認するのに参考にしましょう。

鬼滅の刃 集英社 より引用

 

伝え方

相手のやる気を出すためには伝え方は大切です。

失敗したことを責めるような方法は得策ではありません。

指導した側に責任があるのだということを忘れてはいけません。

失敗したことは事実を伝えて、具体的にどうすべきだったか、もしくは今後どうしていけば良いのかを具体的に説明しましょう。

また正論は非常に鋭い刃です。正論で注意するときは短めに心がけましょう。

相手のダメージが大きすぎては成長の阻害にしかなりません。

 

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございます(;^ω^)

いつもご愛読されている奇特な方には心から感謝申し上げます。

このOJTに関しては新生涯学習の骨幹部分ですので別記事で書きました。

追記や他の記事の補足に少し手直しがあるかもしれませんので、たまに見返してもらえると幸いです。

 

 

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