雑記・雑談

新生涯学習制度について①【まとめ】

そもそも生涯学習制度ってなに?

生涯学習はわたしたちが生涯にわたって行う学習活動です。そのまんまですね。
私たちは生まれてからすぐに家庭を中心に両親や兄弟、近所の方や祖父母んど色々な方から多くのものを学習します。

そのうち成長していくうちに学校教育が始まります。

小学校は生きていくために必要な社会勉強や集団生活と体育と文化全般、そして国語や社会、理科、算数などの一般教養も身に着けます。

ここで学ぶ多くは社会人になっても使用頻度が多く本当に重要なシーンだと思います。重要でないシーンはないのですが(笑)

中学校や高校では更に専門的になり、その後は専門学校、短期大学、大学、大学院などより専門性を追求した学習となります。

その後は社会教育というシーンに切り替わります。結婚や子育て、学校のPTAなども該当しますし、社会人スポーツや祭事、地域行事もなんでも社会勉強であり、学習です。

会社に就職すれば、その業務に係る学習がはじまります。その全ての学校教育も社会教育も『生涯学習』と言えます。

ちょっと固い文章ではこんなものもあります

学校教育,家庭教育,社会教育,文化活動,スポーツ活動,レクリエーション活動,ボランティア活動,企業内教育,趣味など様々な場や機会において行う学習の意味で用いられます。また,人々が,生涯のいつでも,自由に学習機会を選択し学ぶことができ,その成果が適切に評価される社会を指すものとして「生涯学習社会」という言葉も用いられます。 

文部科学省HP 生涯学習社会の実現より引用

「生涯学習」の一部
 わたしたちが生涯学習をすすめていくうえで、つぎのことに留意する必要があります。
・生涯学習は、わたしたち一人一人が自らすすんで行うことを基本とするものです。
・生涯学習は、できるだけ自分にあったやり方を選びながら生涯を通じて行うものです。
・生涯学習は、学校や地域社会の中で行われるだけでなく、わたしたちのスポ-ツ活動、文化活動、趣味、レクリエ-ション活動、ボランティア活動などの中でも行われるものです。

北海道教育委員会HPより引用

ここまでざっくりまとめるならば全ての体験は学習であり、その生涯を通して人は学習していくと言うことですね。また赤い線を引いたところでは自主性を持ったものであること、自分にあった方法で学ぶことが記されています。

私たち理学療法士に当てはめれば、理学療法士協会に所属することを自身で選んで、多様性や選択制のある学習でなければいけませんね(*^^)

所属部会も多く、活躍シーンも多岐にわたる理学療法士であればここらへんの条件は満たしていると思います。

実際には選択できるという点が地理的に難しいなどがあるのでここはハイテクで解決していきたいところです。

私は富山県で活動しているのですが、富山県は車移動がメインです。

おそらく大都会以外ではどこでも一緒だと思いますが北陸は雪国ですので冬季は車で対面型の研修厳しい方もいると予想されます。

新生涯学習制度とは今までと何が違うの?

大きな変更ポイントは『登録理学療法士制度』です。以下は日本理学療法士協会HPより引用。

  • 新生涯学習制度では、卒後5年間を義務教育的な位置づけとし、前期研修・後期研修の受講を通して、多様な障害像に対応できる能力を有する「ジェネラリスト」の育成を行います。
  • 修了者を「登録理学療法士」とし、さらにそれを5年ごとに更新する生涯学習を明確化します。
  • これにより、生涯にわたる知識・技術の維持と更新を促進し、社会に対する理学療法士の質の担保の証とします。

大事なところなので2度書きます(笑)

卒後5年で登録理学療法士を取得します(前期・後期研修)目的は『ジェネラリスト』の育成です。

5年ごとの更新制にすることで生涯にわたり学習しつづける事を促進し社会に対するPTの質の担保を図る

実際に10年以上前から私はジェネラリストが大切だと思っておりスペシャリストを目指すPT業界では賛同者は少なかったイメージがあります(;^ω^)

実際にはPTとして働いてみると病期別や疾患別、保険制度によりPTもその必要な能力は大きく変わるのは事実です。

例えば、重症心身障害児に対する小児リハとスポーツ障害に対する必要な能力は異なりますし、障害者スポーツへの支援とスポーツ障害の治療も全く異なるスキルを要求されます。

このようにスペシャリスト養成が必要なシーンは数多くありました。

しかし、ここにきて圧倒的な『高齢者社会』が到来しています。

高齢者は複合疾患の方が非常に多く、脳血管障害と心臓、呼吸器障害を罹患している状態で膝OAなどもよく見かけると思います。

現状で理学療法士の就職先で最も多いのは病院です。

POSTより引用

 

また全国の回復期病棟の患者の平均年齢は76.9歳(2020~2021年)となっており、リハビリテーションの多くは高齢者医療や介護保険制度での仕事が多いということになります。

次に5年更新制になるということですが、これも前日本理学療法士協会の半田会長が仰っていたライセンス更新制になるということですね。

確かにアメリカやヨーロッパの医療従事者はライセンス制度で更新が義務付けられています。

アメリカは州法でそれぞれルールが異なりますが日進月歩の医療業界に常に適応できるための対策だと言えます。

理学療法士は国家資格ですので厚生労働省や内閣府の承認なしで勝手に更新制に切り替えることは出来ませんが、上位資格である登録理学療法士は日本理学療法士協会でルールを作ることが出来ます。

確かにこれらの対策により急激に増加している理学療法士の質の担保にも繋がると言えます。

これで理学療法士の世界はどう変わるの?

こればっかりはやってみないと分かりませんね。

まずはこの新制度の目的である社会に対するPTの質の担保というものですが、これはどう解釈していけばよいでしょうか?

『理学療法士の質は低下している』『理学療法士の質は低下していない』『むしろ高くなっている』

色々な話を講演会やSNSで見かけます。おそらくどれも本当なのだろうと思います。

そのPTが働いている環境や年代でもこの意見は大きく変わると思います。例えば研究に関しては物凄く進んでおり臨床との乖離(かいり)が起きているとの意見もあります。

もう一つは人数です。

PTの数は年々大幅に増えています。

能力を数値化できたとして分母が増えたときに平均は下がる傾向にあると思います。

あくまで主観の話であり、質がどうのこうのと言うのは統計的なデータで誰かが出しているのかもしれません。

登録理学療法士のインセンティブ(報酬)ってなに?

登録理学療法士のインセンティブは一体何でしょうか?

・・・・・う~ん。

これはあまり具体的なインセンティブが書かれていません。

認定や専門の土台になるといっても認定PT自体にインセンティブがついていません。

例えばストラクチャー加算に登録理学療法士が何名以上の場合に体制加算が上乗せされるとか、プロセス加算に上乗せされれば病院や施設は積極的に募集するようになり求人も増えるでしょうから転職やキャリアアップに繋がるかもしれません。

しかし、現在はそのような体制はありません。

認定PTも同様です。

例えば疾患別リハビリテーション料に認定PTが在籍する事などを盛り込むなどがあれば今後も認定PTの需要は増加し質も上がるでしょう。

この様に就職先に影響を与えるのであればそれは結果的にPT自体に還元されるので積極的な参加に繋がるでしょうが、非会員や登録更新をしない人もやはり一定数増えると思います。

まだ始まっていませんから、結果は物凄く良くなるかもしれません。

これによりPTの質に対して格差が大きくなるのであれば、結果的には徐々に淘汰されるPTが生まれ質は徐々に向上するかもしれません。

ただし、今後どんなインセンティブがつくか分かりませんので資格取得は大切だと思います。

僕はインセンティブが無くても質を担保するために新生涯学習制度を積極的に活用したいと思っています。

臨床認定カリキュラム教育機関になるメリットって何?の動画見て

日本理学療法士協会のHPに斎藤会長と白石理事の動画があります。

CMつくんだなぁっと思って、そこはかとなく微妙な気持ちになりましたが(笑)

内容はいい話でした。

認定理学療法士の教育機関のお話です。簡単にまとめてみました。

元々は認定看護師のカリキュラムをベースに作られていますが異なるポイントがあります。

①認定看護師のように診療報酬に点数がつくことは現在なし。将来的には目指す

②認定看護師の教育機関はほぼ大学であり、職場を1年もしくは2年休んで資格を取得してもらう。そのためお金も非常にかかる。

認定PTに関してはカリキュラムにリモートも導入し単位取得をしやすくしたことと、金銭的にもあまりかからないようにしている。大学ではなくPTの在籍している施設で教育する。

③教育機関であるということを公開しても良い。HPでも公開していく。自分たちのカリキュラムで教育していくので型にはめず自由競争で教育方法も活性化していく。教育機関の申請無料

④仕事が増えることで負担が増えるのではなく、自己実現やキャリアアップに繋げてほしい。

⑤診療報酬ではなく、質を高めることが目的である。それが結果的に患者さんや利用者の方に選ばれる施設となる。

 

5番が最も骨幹となるお話なのかもしれませんね。PTの価値は何で決まるのか?経営者には数字(収益)しか見えていない方も多いと思います。

そこで管理職者は専門家の視点で自分たちの価値をどう訴えていくかが今後のPTの生き残りの鍵だと思います。

埋め込み出来ませんでしたが下のURLでググると見れます。

https://youtu.be/RIOgLxlTd8o

前期研修の実地研修って何?の動画を見て

日本理学療法士協会のHPに白石浩[教育推進課担当常務理事]の動画があります。

①実地研修が導入された背景は従来の新人教育プログラムでは座学主体の研修であった。そのため臨床現場で必要とされる実践能力を臨床現場で教育する方法(OJT)を取り入れた

②調査の結果、就職先の6割以上でマニュアルに沿った新人教育を受けていないため、実地研修を導入した。実地指導者は5年以上の経験と知識を有する登録理学療法士が必須条件

③所属施設での職場内教育を指し、通常業務の一環として勤務時間内に行う。実施指導者によるOJTを主体とした指導のほかに、見学、カンファレンス・会議・勉強会への参加も含まれる。改めて特別な研修を実施するものではない

ここまでのまとめ

①理学療法士の質を担保することを目的に作られたのが新生涯学習制度

②新生涯学習制度では前期・後期に分けて学習し、OJTをメインとしたより臨床的で現場に即したものであること

③また教育方針に自由度を持たせつつ最低限のラインを担保するため登録理学療法士を活用すること。この登録理学療法士が今後の指導や認定・専門への土台となっている。

④現状は直接加算などのインセンティブはないが、質を高めるうえで必要となる研修に対する時間的拘束や費用があまりかからない設定となっている。カリキュラムの単位数は多いですが実地研修はOJTで且つリモートの活用も積極的に行える環境を作っていく。

⑤基本の骨格は日本理学療法士協会が作っているが、運営のベースは都道府県士会が担っていく。

 

 

次回は新生涯学習制度②の記事で実地研修の内容についてなどを書きたいと思います。

ここまで読んで下さりありがとうございます。

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