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タンパク質とペプチドとアミノ酸ってよく聴くけど何が違うの?

NIKKEI STYLEより引用

タンパク質をサプリメントなどで補給する場合、プロテイン以外にアミノ酸やペプチドなど似たような内容物でも異なった加工方法で販売されていますよね?

そこで今回は、アミノ酸とペプチド、タンパク質の違いについてまとめます。

タンパク質に関しては他の記事で書いたので今回はその中でもアミノ酸とペプチドについてのお話がメインとなります。

アミノ酸とは?

アミノ酸とはタンパク質を構成する最小単位の成分で、分子内にアミノ基(-NH2)とカルボキシル基(-COOH)をもつ化合物の総称です。

ヒトの身体を構成するタンパク質は約10万種類とも言われています。

しかし、その全てのタンパク質を構成しているアミノ酸は、たったの20種類しかありません。(ヒトの場合)

この20種類のアミノ酸の組み合わせ方が膨大であるため10万という驚異のタンパク質の種類を作ることが出来るのです。

アミノ酸の体内での働きは、タンパク質の構成要素の他に、神経伝達物質、ビタミンや生理活性物質の前駆体、エネルギー源などが挙げられます。

アミノ酸の歴史

1806年フランスで、アスパラガスの芽からアミノ酸がはじめて発見され、アスパラギンと名づけられました。以降、尿結石からシステイン、ゼラチンからグリシン、筋肉や羊毛からロイシンが見つかり、1935年までにたんぱく質を構成するすべてのアミノ酸が発見されました

アミノ酸のうんちく

大自然の地球の生物は発見されているだけで約150万種類の生物が存在し、1兆種類のタンパク質が存在するらしいです。

勿論、世界は広く10000mの深海や8000mの地下にも生物は存在し、地表には1%の生物しかいないとも・・・

全部発見されたら更に凄まじい数ですね。

発見されているアミノ酸は自然界には500種類ほど存在していると言われていますが、その中でもタンパク質を構成するアミノ酸は全部22種あります。

ただし、真核生物は21種しか見られませんし、ヒトはそのうちの20種類のアミノ酸の組み合わせで出来ているのです。

参考;遠藤ら 高分子 53巻 11月 号 (2004年):こちら

 

【アミノ酸の長所】

消化の必要がなく吸収されやすい

特有の機能があるアミノ酸がある

静脈栄養剤や経腸栄養剤として利用できる

【アミノ酸の短所】

単一アミノ酸過剰摂取で急性毒性を現すことがある

腸管浸透圧を上げるため大量摂取で下痢をしやすい

タンパク質に比べて価格が高い

昔はアミノ酸まで分解されなければ小腸から吸収できないと考えられていましたが、最近はペプチドの状態からでも吸収できることが分かってきました。

次はペプチドについて書いていきたいと思います。

 

ペプチドとは?

ギリシャ語のペプトス(消化できるもの)が語源です。

読めば読むほどぴったりの言葉ですね。

50個未満のアミノ酸がペプチド結合したものを指し、2個のアミノ酸が結合したものをジペプチド、3個ではトリペプチドと呼びます。

また、アミノ酸の数が2~20個程度のものをオリゴペプチド、もっと多くのアミノ酸が結合するとポリペプチドと呼ばれます。

ただしこの数自体には明確な決まりはなく、参考とする文献によりばらつきがあります。

定義は様々ですが、安定した固有の立体構造をしており、その立体構造が変化(変性や再生)するものがタンパク質であるとも考えられています。

体内では、酵素やホルモンとして代謝を調節したり、物質輸送、生体防御などの働きをしています。

参考

1) Nishikawa T, Nakagami H, Maeda A, et al: Development of a novel antimicrobial peptide, AG-30, with angiogenic properties. J Cell Mol Med. 2009: 13; 535-546

2) Nakagami H, Nishikawa T, Tamura N, Maeda A, Hibino H, Mochizuki M, Shimosato T, Moriya T, Morishita R, Tamai K, Tomono K, Kaneda Y. Modification of a Novel Angiogenic Peptide, AG30, for the Development of Novel Therapeutic Agents. J Cell Mel Med 2012 Jul;16(7):1629-1639

3) Tomioka H, Nakagami H, Tenma A, Saito Y, Kaga T, Kanamori T, Tamura N, Tomono K, Kaneda Y, Morishita R. Novel anti-microbial peptide SR-0379 accelerates wound healing via the PI3 kinase/akt/mTOR pathway. PLoS One 2014;9:e92597.

ギリシャ語のうんちく

ギリシャ語でオリゴは少数の、ポリは大量のという意味です。

 

【ペプチドの長所】

タンパク質よりも吸収されやすい(長さが短いものはアミノ酸と同等かそれ以上)

経腸栄養剤として利用できる

【ペプチドの短所】

タンパク質に比べて価格が高い

タンパク質とは?

20種類のL-アミノ酸がペプチド結合してできた化合物です。

一般的に、2~50個程度のアミノ酸がペプチド結合したものを指し、2個のアミノ酸が結合したものをジペプチド、3個ではトリペプチドと呼びます。

また、アミノ酸の数が2~20個程度のものをオリゴペプチド、もっと多くのアミノ酸が結合するとポリペプチドと呼ばれます。

一般にアミノ酸の数が50までをポリペプチド、50以上をタンパク質と呼びますが、明確な定義はなく、10個のアミノ酸からなるタンパク質(シニョリン)が発見されています。

そのため、安定した固有の立体構造をしており、その立体構造が変化(変性や再生)するものがタンパク質であるとも考えられています。

体内では、酵素やホルモンとして代謝を調節したり、物質輸送、生体防御などの働きをしています。

まとめ

タンパク質を構成する最小単位がアミノ酸で、アミノ酸が複数個つながったものがペプチドです。

アミノ酸は吸収しやすいですが1個ずつ吸収するので時間がかかり、ペプチドは一気に吸収できるので吸収が早いです。

ただし、オリゴペプチドは吸収がアミノ酸より早いものの、ポリペプチドはタンパク質と同様で分子量が大きく吸収はゆっくりです。

最後に

最後にここまで読んで下さりありがとうございます(;^ω^)

少しずつ記事は増えていき、リンクしやすくなる思います。

最終的にはタンパク質が筋肉や健康にどのように関連するのか、サルコペニアやフレイルと、どう関係するかなど書いていきたいと思います。

 

 

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